排尿時の痛みは性病なの？性病の特徴や別の要因まで解説!

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性病に感染すると排尿時に痛みがあらわれることがあります。排尿時の痛みは性病だけではありません。
その他の疾患の症状でもあるので、自分で判断することは難しいです。

排尿時に痛みがある性病にはどのようなものがあるのでしょうか？
また、性病ではない場合は何が原因なのでしょうか？

本記事では、排尿時に痛みがある性病について以下の点を中心にご紹介します。

• 性病の種類
• 排尿時に痛みがある疾患
• 日本の性病の報告件数

排尿時の痛みがある性病について理解するためにもご参考いただけましたら幸いです。
ぜひ、最後までお読みください。

性病って何？

性病とは性交やオーラルセックスなどの性行為によって感染する病気をいいます。
多種多様の性病が存在し唾液や体液、血液などを介して感染します。知らない間に性病に感染していたということも多くあります。

しかし抗生剤が効かない病原菌や効きにくい病原菌も増えているため注意が必要です。

HIV感染症やB型肝炎などは、性器に異常がみられないことが多い性病の1つです。性器とは全く別の臓器に症状があらわれるため、発見が遅れることがあります。

性病には種類がある！

性病には多くの種類があります。例えば以下のようなものです。

• クラミジア
• 淋病
• 尖圭コンジローマ
• 梅毒
• ヘルペス

順に解説します。

クラミジア

クラミジア感染症は日本で感染者数が一番多い性病です。クラミジアトラコマティスという病原体に感染することで発病します。症状がでるまでに1〜4週間程度かかります。

男性では以下のような症状があらわれます。

• 排尿時の痛み
• 尿道のかゆみ
• 通常時と違う違和感
• 尿道からでてくる膿（うみ）や分泌液

尿道から膿が出てくることが多いため、すぐ異変に気づくことができます。

また、女性は以下のような症状があらわれます。

• おりものの増加
• 下腹部の痛み
• 不正出血

症状があまりあらわれないこともあるので、感染に気づかない場合が多くあります。
性器以外にオーラルセックスを行うことで喉に感染することもあります。

淋病

淋病は淋菌という菌が原因の性感染症です。感染すると男性は、主に尿道炎になり排尿時に痛みがあります。黄色の膿が出てくることもあります。

女性の場合はおりものの増加や不正出血がみられます。しかし痛みを感じることは少ないといわれています。

また、オーラルセックスによって喉にも感染しますが、90％以上の人は無症状です。感染してから症状が出るまでに2〜7日程度の潜伏期間があります。

尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマは、低リスク型ヒトパピローマウイルス(HPV)が原因の感染症です。男性が感染すると主に以下の部分にイボができます。

• 陰嚢と肛門の間
• 亀頭の先端部分
• 冠状溝（カリ）
• 尿道口
• 包皮の内側や外側
• 陰嚢
• 肛門周辺や肛門内

女性の場合は膣の入口や肛門付近にできることがほとんどです。しかし膣や肛門の内部に症状があらわれることもあります。

感染してから視診で確認できるまでに、3週間以上の期間が必要です。

梅毒

梅毒はトレポネーマという病原菌が原因で発症する感染症です。

感染した場合の症状は以下の通りです。

• 陰部や口唇などの感染部位にしこり、びらん、潰瘍があらわれる
• 全身に赤い斑点(バラ疹)がみられる
• 感染後に放置していると他の臓器や骨に腫瘍ができる

梅毒は早期治療すれば完治できる感染症です。

感染後は一時的に症状が消えて治ったかのように感じる期間があります。しかし体内にトレポネーマは残ったままです。

もし梅毒が疑われる場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

感染してから初期症状が出現するまでに3週間から3ヶ月程度の期間があります。

ヘルペス

ヘルペスは単純ヘルペスウィルス1型(HSV-1)または2型(HSV-2)が原因の感染症です。

感染部位に浅い潰瘍性または水疱性病変を形成することが特徴の感染症です。
ヘルペスの潜伏期間は5〜10日程度です。

男性の感染部位は以下に多くみられます。

• 性器
• 肛門
• くちびる周辺の皮膚・粘膜

症状は赤茶色の水ぶくれができたり、神経痛などの強い痛みです。

女性の場合は以下に多くみられます。

• 膣周辺の粘膜
• 肛門
• お尻や太ももなど周りの皮膚
• 膣内
• 子宮頸管
• 膀胱

発症する部位によって口唇ヘルペスと性器ヘルペスに分類されています。
妊婦がヘルペスに感染すると、胎児へ産道感染することがあります。

排尿時に痛みがあるのは性病なの？

排尿時に痛みがあった場合、全てが性病に感染しているというわけではありません。
性病以外でも以下のような疾患は、排尿時に痛みがみられることがあります。

• 膀胱炎
• 尿道炎
• 前立腺炎
• 尿路結石
• 間質性膀胱炎
• 悪性腫瘍

それぞれ解説します。

膀胱炎

排尿時に痛みがあらわれる疾患として最も多いのが急性膀胱炎です。膀胱炎は細菌が尿道を通って膀胱へ侵入することで発症します。特に若い女性に多い疾患です。

膀胱炎の症状は頻尿や血尿、排尿時の痛みがあることです。排尿終末時痛といって排尿の終わり頃に尿道に不快な痛みを感じることが特徴です。

尿道炎

尿道炎は様々な菌やウイルスによって引き起こされます。代表的なものは以下の通りです。

• 大腸菌
• 腸球菌
• マイコプラズマ
• ウレアプラズマ
• トリコモナス

男性は尿道が長いため尿道炎のみを発症します。しかし、女性は尿道が短いため尿道炎と膀胱炎を同時に発症します。

以下のような症状があらわれます。

• 排尿時の違和感やかゆみ
• ムズムズするなどの違和感
• 痛がゆさ
• 頻尿
• 尿道から分泌物や膿が出る

前立腺炎

前立腺が何らかの原因で炎症を起こす病気です。多くの前立腺炎の発症原因は不明です。

前立腺炎は、急性か慢性かで分類されます。

また細菌感染によるものか細菌以外が原因かでも分類されます。

尿路結石

尿路結石とは、腎臓や膀胱、尿道に結石ができることをいいます。結石ができた部位によって呼び名が変わります。

腎臓に結石ができた場合は腎結石と呼び、膀胱にできた場合は膀胱結石といいます。尿路結石は、わき腹や下腹部、背中などに激しい痛みがみられることが主な症状です。

小さな結石であれば、尿とともに自然排石することもあります。その場合は多少の痛みがありますが、結石が体外にでることによって症状が消失します。

尿路結石の再発率は比較的高く、5年以内の再発率は30〜40％といわれています。

間質性膀胱炎

間質性膀胱炎とは、最初に説明した膀胱炎とは異なる病気です。

現在でもなぜ引き起こされるのか原因ははっきりとわかっていません。
男性よりも女性に多く、特に中年以降の女性に多くみられる疾患です。

主な症状は頻尿、膀胱や尿道に違和感や痛みがでるなどです。症状が軽い場合は、尿が溜まると膀胱に違和感がある程度で痛みなどはみられません。

悪性腫瘍

膀胱や尿道に悪性腫瘍がある場合も排尿時に痛みがみられます。

はっきりと血の色がわかるような血尿が出たり、脇腹や腰、背中に痛みがみられます。悪性腫瘍が進行している場合は尿が出にくくなります。また、足が浮腫むこともあります。

性病の報告件数はどれくらい？

平成11年と令和2年の性感染症の報告件数を比較しました。

性感染症数の総数と男性数、女性数について解説します。

クラミジア感染症や性器ヘルペス、尖圭コンジローマは横ばいの水準となっています。淋病は減少傾向です。しかし、梅毒は増加傾向となっています。

自分の身を守るために、現在の性感染症の実態について把握しておきましょう。

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排尿時の痛みと性病まとめ

ここまで排尿時に痛みがある性病について解説してきました。

排尿時に痛みがある性病についての要点をまとめると以下の通りです。

• 性病にはクラミジア、淋病、尖圭コンジローマ、梅毒、ヘルペスなどがある
• 排尿時に痛みがある場合は性病以外にも膀胱炎や尿道炎などの疾患がある
• 日本での性病報告件数は梅毒が増加傾向である

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。