性病が発症するまでの経過は?性病の症状や治療方法を解説!

  • 2022年9月11日
  • 2022年9月11日
  • 性病

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性病の可能性があって焦っていたり、性行為後に体調が悪い方もいるのではないでしょうか。性病の種類は複数あり、潜伏期間も異なります。今回は、性病の発症までについての以下の点を中心に解説をしていきます。 

  • 性病の感染の可能性について
  • 性病の潜伏期間
  • 感染の原因について

性病の発症までについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。ぜひ最後までお読みください。

性病が発症するまでの期間


それぞれの性病には、感染機会から発症までの潜伏期間に違いがあります。潜伏期間を経過後に発症する性病は、下記の7種類があります。

  • クラミジア
  • 淋病
  • 非クラミジア性非淋菌性尿道炎
  • 腟トリコモナス症
  • 性器ヘルペス
  • 梅毒
  • HIV

 それぞれの潜伏期間について見ていきましょう。

クラミジア

クラミジアの感染後の潜伏期間は、1〜3週間程度です。

注意!
しかし、症状が表面化しないため、多くの方は自覚症状がありません。

淋病

淋病の潜伏期間は、2〜7日程度です。早い方は、2日目くらいから症状が出るといわれており、放っておくとさらに悪化します。

非クラミジア性非淋菌性尿道炎

非クラミジア性淋菌性尿道炎は、7〜28日間の潜伏期間になります。

POINT!
潜伏期間後に症候性の尿道炎を発症する可能性があるため注意しましょう。

腟トリコモナス症

膣トリコモナス症の潜伏期間は、5〜14日前後です。しかし感染していても、無症状である方の割合が3割〜5割といわれています。

性器ヘルペス

性器ヘルペスの潜伏期間は、2〜10日で神経節に感染します。風邪を引いたり疲労がたまっていたりして、免疫力が下がることで発症します。

梅毒

梅毒の潜伏期間は、3〜6週間で潜伏中は無症状のため気が付くことがありません。

HIV

HIVの潜伏期間非常に長く、半年から数年だとされています。

性病により検査可能時期は異なる


性病検査を受ける時期は…
性病によって潜伏期間を経て、検査に入れる期間が異なります。 なぜなら検査可能な時期は、病気の種類や検査の方法によって異なるからです。

性病は菌・ウィルスに感染している間に、体内の抗体を検査して判断していきます。つまり、抗体ができるまでの期間が検査項目により差があります。検査のタイミングによっては、正確性に欠けるため注意しましょう。

以下にそれぞれの症状の期間・検査項目について詳細を見ていきます。

クラミジア

クラミジアは、感染機会から24時間以上で検査は陰部・のど・肛門など別々に行います。また、男女により検査方法が異なります。

淋病

淋病は、感染機会から24時間以上で、基本はPCR検査を実施します。

POINT!
問診後に膿の採取が可能なら、顕微鏡での即日検査も可能です。

非クラミジア性非淋菌性尿道炎

非クラミジア性非淋菌性尿道炎は、感染機会から24時間以上経過後に実施します。男性は尿検査、一方の女性の場合は、膣ぬぐい検査を行います。また、咽頭痛の場合ではうがい液、直腸のぬぐいで検査もできます。

腟トリコモナス症

膣トリコモナス症は、感染機会から24時間以上で男性は、尿検査を行います。女性の場合は、おりものの顕微鏡検査になります。

性器ヘルペス

性器ヘルペスは、感染期間から24時間以上で、症状が見られると問診・診察ができます。

POINT!
正確に調べたい場合は患部のぬぐい液から、即日でヘルペス抗原検査も可能です。

梅毒

梅毒は、感染期間から6週間後に梅毒検査(TP・RPR法)血清学的診断を行います。即日検査も受けられますが、同じく6週間経過後です。

HIV

HIV-第4世代抗原抗体検査は、感染機会から約4週間以降から受けられる検査です。抗体の生成は平均22日かかり、3ヶ月経過後に99%の方が陽性になります。

その抗体をもとに、即日で判断していきます。

そのほか、HIV-1型RNA定量検査(HIV-NAT検査・リアルタイムPCR法)があります。感染機会から、13日目以降で血液中にウィルスが出現したタイミングで実施する検査です。HIV-1型RNA定量検査では、11日程度で検出が可能といわれています。

性病ごとの治療期間の目安


それぞれの性病ごとに、治療期間の目安は異なります。以下に、性病の治療期間と目安について解説していきますので参考にしてください。

クラミジア

クラミジアは、抗生剤を処方し治療していきます。服用期間は、抗生剤の種類ごとに異なりますが1週間程度が目安です。

淋病

淋病の治療では、主に抗生剤の点滴を30分打ちます。合併症が起こらない限りは、通常は1回の点滴を目安に治療可能です。

非クラミジア性非淋菌性尿道炎

非クラミジア性非淋菌性尿道炎は、抗菌薬を内服して治療していきます。治療期間の目安は、1~7日間薬を服用し、原因菌が陰性になっていることを確認します。

腟トリコモナス症

膣トリコモナス症の男性は飲み薬、女性は膣錠か飲み薬での治療を行います。治療期間の目安は7~10日程度で、トリコモナス原虫の消失確認が必要です。

性器ヘルペス

性器ヘルペスの治療は、完全に除去する手段が確立されていません。抗ウィルス薬・軟膏により抑制することになります。治療の目安は、初期感染で10日間、再発した場合は5日間、薬の服用が必要です。

梅毒

梅毒の治療は、2~12週間程度を目安に抗生物質を服用します。また、検査結果により期間は異なります。

HIV

HIVの治療には、抗HIV薬の内服を行います。あくまでウイルスの増殖やエイズの発症を、予防していくことになります。

性病の主な症状と感染経路


性病の症状までは、それぞれ特有の菌に感染して発症します。また、発症感染経路は主に性行為による感染ですが異なる要因も存在しています。

  • クラミジア
  • 淋病
  • 非クラミジア性非淋菌性尿道炎
  • 腟トリコモナス症
  • 性器ヘルペス
  • 梅毒
  • HIV 

以下では、上記の主な症状と感染経路について詳細を見ていきましょう。

クラミジア

注意!
クラミジアは、感染する可能性が非常に高い性感染症です。

男性の症状としては、尿道のかゆみ・排尿の痛み・排尿時の膿が出てきます。症状が悪化すると、精巣上体の腫れと熱まで引き起こすため注意が必要です。

女性は、透明のおりものが増えていきます。子宮内膜や卵管などの付属期器に及び骨盤内炎症疾患を発症していきます。ただ、おりものの増加から腹痛が起こるものの症状が非常に軽い場合があります。自覚症状がないため、性病に気が付いていないことも少なくありません。

感染経路は膣性交と、オーラルセックスによる性器から口への感染です。

淋病

淋病は、淋菌という菌に感染すると発症する性病です。男性は、尿道と肛門、女性は子宮の入り口にまで、感染しやすい傾向があります。オーラルセックスから喉にも感染しやすい性病です。症状は男性の場合、排尿のときに強い痛みがあり、黄色の濃いが出てきます。

一方女性は、腹痛・おりものの分泌が増加しますが痛みがありません。そのため性病まで、気が付きにくいため注意が必要です。感染経路は、主に性行為であり唾液(だえき)体液・血液からです。

非クラミジア性非淋菌性尿道炎

非クラミジア性非淋菌性尿道炎は、男性の場合は症候性の尿道炎を引き起こします。主に以下の症状があらわれます。 

  • 軽度の排尿時の不快な感覚
  • 透明及び、粘液膿性の分泌物が下着に付着する
  • 重度の排尿痛と膿
  • 頻尿

女性の場合は、無症状のように感じますが、おりものの増加や性行為時の痛みが出ます。

注意!
のどや直腸に感染するため咽頭炎・直腸炎の可能性もあるため注意しましょう。

感染経路は、性行為でオーラルセックス、アナルセックス、キスなどから発症します。

腟トリコモナス症

トリコモナスの症状については、性別によって異なります。男性の症状として、以下のような症状を引き起こします。

  • 尿道からの膿
  • 排尿時の痛み
  • 尿道炎
  • 前立腺炎

女性の場合は、下記のような症状や妊娠に関してリスクを招きます。 

  • 異臭の強いおりものが増加
  • 腟内のかゆみ・痛み
  • 不妊症、早産
  • 流産

また感染しても、約20%〜50%の確率で症状がない方もいるといわれています。

感染経路は主に性交渉です。日常生活から感染するケースも出てきており、タオル、便器や浴槽での感染も考えられます。

性器ヘルペス

性器ヘルペスでは、性器や唇周辺の肌や粘膜に水ぶくれができます。また、初期の感染時には大きな痛みと発熱のリスクも存在しています。

感染経路は、主に性行為でのオーラルセックスが原因です。

梅毒

梅毒は、初期段階に梅毒トレポネーマが入った部分に、小さい硬めのしこりができます。梅毒トレポネーマとは梅毒の原因となる細菌になります。細菌が血流から全身に運ばれると、全身の皮膚に赤い発疹「バラ疹」も現れてきます。

注意!
さらに時間の経過から、全身へのコブのような腫れ物も現れるため注意が必要です。

感染経路は、オーラルセックス、アナルセックス、キスにより感染するといわれています。

HIV

HIVに感染すると、以下のインフルエンザに類似する症状が発症します。 

  • 発熱
  • 咽頭痛
  • 全身倦怠感
  • 筋肉痛
  • 関節痛

さらにHIVにより、免疫力が下がると「発熱・呼吸苦・下痢・体重の低下」などさまざまな症状が重なります。感染経路は、主に性的接触による体液・血液から感染します。その他の要因として母子感染(経胎盤、経産道、経母乳感染)のケースもあるため感染経路は多いです。

性感染症の報告数の推移


性感染症の報告数の年次推移は、それぞれの症状により減少傾向と増加傾向にあります。厚生労働省の情報によると、平成16年~18年度までの感染者の男女を含めた総数は下記の表のとおりです。 

性病の種類 平成16年度 平成17年度 平成18年度
クラミジア 3万8,155人 3万5,057人 3万2,112人
性器ヘルペス 9,777人 1万0,258人 1万447人
淋病 1万7,426人 1万5,002人 1万2,468人
梅毒 533人 543人 637人

クラミジアと淋病は減少傾向で、それ以外の性感染症は上昇傾向であることがわかります。

出典:厚生労働省【性別にみた性感染症(STD)報告数の年次推移

性病の発症までのまとめ


今回は、性病の発症までについてご紹介しました。性病の発症までについての要点を以下にまとめます。

  • 生殖器の不調、口腔機能が痛む場合は性病の可能性が高い
  • 症状に合わせた潜伏期間を経て、性病が発症する

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。