子供の副鼻腔炎とは|原因や症状、検査法、治療法

副鼻腔炎とは?

副鼻腔炎とは、「副鼻腔」と呼ばれる鼻腔の周囲にある空洞に、細菌やウイルスが感染することで炎症を起こし、膿が溜まる病気です。

風邪や鼻炎が悪化や咽頭炎や虫歯から細菌感染が副鼻腔まで広がることが原因で生じることが多い病気です。

副鼻腔炎は急性と慢性の2種類があります。

急性副鼻腔炎

主に風邪の後に起こる副鼻腔炎を急性副鼻腔炎といい、風邪による細菌やウイルスの感染が副鼻腔まで広がることで生じます。

疲労が溜まっていたり、他の病気にかかっていて抵抗力が下がっているときに発症しやすい傾向があります。

慢性副鼻腔炎

慢性副鼻腔炎は、急性の副鼻腔炎が3ヶ月以上に渡って急性副鼻腔炎が続いた状況で、一般的に「副鼻腔炎」と呼ばれます。

細菌感染やアレルギー反応が長期間続くことで鼻腔と副鼻腔が繋がっている孔が閉じた結果、副鼻腔に膿がたまり慢性的な副鼻腔炎が生じます。

子供の副鼻腔炎で現れる症状は?

急性副鼻腔炎は風邪などの症状が出た後に起こることが多く、子供や赤ちゃんに次のような症状が出ている場合は、できるだけ早めに耳鼻咽喉科を受診してください。

● 黄色い粘り気のある鼻水が出る
● 長期間鼻が詰まっている
● 頭痛や顔が痛む
● 鼻水が臭う

副鼻腔炎の検査方法は?

まずは内視鏡で鼻腔中に膿を含んだ鼻水があるかどうか確認した上で、レントゲン検査を行い、副鼻腔炎の診断を行います。副鼻腔炎になっていると、通常は空洞で黒く写る箇所が、膿が溜まっているため、白く写ります。

副鼻腔炎の治療方法

溜まっている膿を吸引して取り除き、炎症の原因になっている細菌に対する抗生剤を使うのが一般的です。抗生剤やステロイドをミスト状にして鼻から吸い込む「ネブライザー療法」や、食塩水で膿を洗い流す「鼻腔洗浄」を行うこともあります。

副鼻腔炎は、成長につれて自然に治まっていくことがほとんどですが、薬を使用しても症状の改善が見られない場合や、鼻の形によってなかなか膿が出てこない場合は、年齢や症状に合わせた手術を行う必要があります。

副鼻腔炎の自宅でのケア方法

鼻水をこまめに取り除く

副鼻腔炎の症状を抑えるためにも、副鼻腔内に膿がたまらないように鼻をかむようにしましょう。赤ちゃんは自分で鼻をかむことができないので、市販の鼻吸い機などを使って取り除いてあげてください。

栄養をしっかりと補給する

一時的に副鼻腔炎の症状が落ち着いたとしても、体調が崩れて免疫力が低下してしまうと副鼻腔炎の症状が再び悪化する可能性があるため、特にビタミン中心に栄養をを摂取することで体調を回復させることが大切です。

安静にする

体調を少しでも早く回復させるためにできるだけ静かな場所で安静にするようにしましょう。横になると鼻が詰まり呼吸が苦しい場合は、クッションなどにもたれかかるようにすると良いでしょう。

副鼻腔炎を予防するには?

副鼻腔炎を予防するには、手洗い・うがいを徹底することと、外出する際はマスクをつけて風邪や感染症にかからないように意識することが大切です。

風邪を引いたときは、少しでも早く治療することで症状を長引かせないようにし、風邪の症状が数日続くようなら一度病院を受診しましょう。