マイコプラズマ肺炎の検査|検査を受けるタイミングや検査方法

マイコプラズマ肺炎とは?

マイコプラズマ肺炎は、「肺炎マイコプラズマ」という細菌が、飛沫感染や接触感染によって感染し、子どもから大人まで幅広い世代が感染する可能性がありますが、特に6歳以上の子どもにかかりやすいといわれている病気です。

感染初期に発熱や頭痛、全身のだるさが現れた3~5日後から最初は乾いた咳が時間とともにたんが絡んだような咳へと変わり、熱が下がった後も3〜4週間程度は咳が続くことが特徴です。

マイコプラズマ肺炎に感染した場合、以下のような症状も見られる場合があります。

● 鼻水やくしゃみ、耳の痛みなどの症状
● 嘔吐、下痢、腹痛などの消化器症状
● 発疹などの皮膚症状

マイコプラズマ肺炎に感染した場合は、まれに脳炎や心筋炎などの病気を併発することもあるので、様子がおかしいと感じた場合は一度病院を受診するようにしましょう。

マイコプラズマ肺炎の検査を受けるタイミングは?

発熱や全身のだるさが出始めた当日は、検査をしても細菌を検出できない可能性があるため、症状が出始めた翌日以降に検査を行うことが一般的です。

特にマイコプラズマ肺炎の場合は、咳が治まりにくいため、熱が下がっても咳が1週間ほど続いている場合は一度病院で検査することをおすすめします。

検査は通常病院で行う必要がありますが、往診を利用して自宅で受けることもできます。

マイコプラズマ肺炎の検査方法は?

LAMP方(マイコプラズマ核酸同定検査)

咽頭の粘膜に含まれるウイルスを用いて、肺炎マイコプラズマに感染しているか検査します。

発症後すぐは咽頭の粘膜にウイルスが含まれていない場合もあり、正確に判定することが難しい場合もありますが60分程度で検査結果がわかります。

迅速診断キット

LAMP法と同様に鼻粘膜の拭い液で検査することができます。検査精度はLAMP法ほど高くないものの、15分程度で検査結果が出るという特徴があります。

マイコプラズマ肺炎の検査費用は?

患者の状態を踏まえた医師の判断と、受診する病院によって検査費用は異なるので、気になる方は受診前に一度確認してください。

病院で検査を受ける場合は、小児科、内科、呼吸器科を受診しましょう。

マイコプラズマ肺炎の疑いがある場合

医師が患者の症状から検査する必要があると判断した場合は、健康保険が適用されます。病院によって費用は変わりますが、3割負担の場合は約1,000円程度の検査費用が必要です。

マイコプラズマ肺炎の疑いがない場合

自主的にマイコプラズマ肺炎の検査を行う場合は、基本的に健康保険が適用されず自費にて検査を受ける必要があります。病院によって費用は異なりますが、約3,000円程度の検査費用が必要です。

マイコプラズマ肺炎の治療は?

マイコプラズマ肺炎と病院で診断された場は、マクロライド系の抗生物質を処方されます。処方された薬は症状が治まっても必ず最後まで飲み切るようにしましょう。

薬を服用してから2〜3日経っても熱が下がらない場合は、一度医師に相談することをおすすめします。

薬を服用する以外にも、症状を楽にするための方法がいくつかあります。

水分補給を行う

熱で汗をかいているときは、いつも以上に体から水分が失われやすくなっているため、いつも以上にこまめに水分補給を行うことを心がけましょう。給水する際はできるだけ常温で水分と塩分を同時に摂取することができる経口補水液などがおすすめです。

乾燥を防ぐ

特に冬場の乾燥した空気を吸い込むと、その刺激で咳が出やすくなることがあります。乾燥した空気を吸い込まないように以下のような方法を行いましょう。マスクはその他の病気の感染を予防することもできるのでおすすめです。

● 部屋に濡れタオルをかける
● 加湿器を使用する
● マスクを装着する

体をきれいにする

発熱して汗が出た時はこまめに汗を拭きましょう。体調が良ければ入浴しても構いませんが、長時間浴槽に浸かることは避けてください。

発熱時は口の中が乾燥しやすく、炎症が生じやすい状態でもあるので、食事毎に口の中もきれいにしましょう。

マイコプラズマ肺炎の予防法は?

子供がマイコプラズマ肺炎に感染した場合は、症状が改善されるまで登校や登園の禁止が学校保健安全法で定められています。外出時にはマスクをつけて、こまめに手洗い・うがいを行うことで日々予防に気をつけることが大切です。