結核とは|原因や症状、感染経路、検査、治療法

結核とは?

結核菌と呼ばれる細菌に感染することで、主に咳や痰、発熱などの呼吸器症状が起こります。毎年2万人近くの感染者が現れますが、治療薬が開発されているので完治が見込める病気です。

結核に感染した約8割は主に肺に病変を作るため、呼吸器症状が現れますが、残りの2割程度はリンパ節や背骨、腎臓、咽頭、腸、眼、耳、皮膚、生殖器などにも病変を作り部位に合わせた症状が現れます。

感染したからと行って必ず症状が出るというわけではなく、免疫力が弱い高齢者や、免疫力が低下している成人の人が発症しやすい傾向があります。

結核の感染経路は?

感染者のくしゃみや咳の飛沫を直接吸い込むことで感染する飛沫感染や、空気中に舞っている飛沫を吸い込むことで感染する空気感染などが原因で感染が広がります。

一方、感染者が使った食器などから感染することはありません。

結核で現れる症状は?

主な症状は肺に結核の病変ができた場合に、咳やたん、発熱、倦怠感、体重減少、呼吸が苦しいなどの症状が見られます。

初期症状は風邪に間違われやすく、重症化すると呼吸困難になったり他の臓器にも病変が転移することがあるため、次の様子に当てはまるようなら一度かかりつけの病院を受診するようにしましょう。

● 2週間以上咳が続く場合
● たんに血が混ざる場合
● 呼吸が苦しい

結核の検査方法は?

すでに肺に結核の病変が疑われる場合は、胸部レントゲン検査やCT検査を行い肺に結核の病変があるかどうかを確認します。

結核菌に感染しているか調べるためには、たん中の細菌を培養して顕微鏡で検査する方法や、血液検査でインターフェロンガンマを測定したり、皮膚のツベルクリン検査を行います。

結核の治療方法

基本的には複数の抗結核薬を約6ヶ月程度、毎日服用することで治療を行います。結核の感染が疑われた場合は、初めの2ヶ月程度は感染拡大を防ぐために結核患者専用の病棟に入院して治療を行います。

結核菌は処方された期間は薬を飲み続けないと薬に対する抵抗力をもった結核菌が現れる可能性があるので、必ず処方された期間中は薬を飲み続けてください。

結核の自宅でのケア方法

空気が乾燥していると咳がでたり、呼吸が苦しくなることがあるので、退院した後も自室の湿度は一定に保つように加湿器などを使うと良いでしょう。

結核の予防方法は?

結核による感染を予防するには、BCGによるワクチン接種が効果的です。BCGワクチンは定期接種として定められているので、生後0ヶ月〜満1歳未満のうちに1回受けるようにしてください。

定期接種は法律に従って各自自体が実施しており、無料で受けることができるので、必ず期間内に受けるようにしましょう。

仮にBCGワクチン接種を行っていたとしても、年に一度は健康診断を受けて病気の早期発見を心がけてください。

結核について


https://doctorsfile.jp/medication/247/