反復性耳下腺炎とは|原因や症状、感染経路、検査、治療法

反復性耳下腺炎とは?

耳の下あたりにある「耳下腺」が炎症により腫れることを「耳下腺炎」といい、耳下腺炎を何度も繰り返す状態を「反復性耳下腺炎」といいます。

3〜6歳頃に初めて発症することが多く、9歳頃になると自然に再発しないようになるので、大人に症状が出るケースはあまり多くありません。再発の頻度は年に1回〜年に数回など人によって異なります。

感染症と異なり、人から人へと感染が広がっていくことはありません。

反復性耳下腺炎の原因は?

明確な原因はわかっていませんが、口の中の細菌やウイルスの感染が耳下腺へと広がることや、生まれつき耳下腺の形に異常がある、かみ合わせが悪い、アレルギー体質、自己免疫疾患などが原因となる可能性があるといわれています。

反復性耳下腺炎で現れる症状は?

片側の耳下腺のみ腫れるときもあれば、両側の耳下腺が腫れて痛みや発熱なども現れることがあります。

反復性耳下腺炎は命に関わる病気ではありませんが、同じ様な症状が現れる「流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)」は髄膜炎や難聴、膵炎などの合併症を引き起こす可能性があるので、耳の下の耳下腺が腫れている場合は、一度かかりつけの病院を受診しましょう。

反復性耳下腺炎の検査方法は?

耳下腺の超音波検査を行った後、流行性耳下腺炎と見分けるために、血液検査で血中に流行性耳下腺炎の抗体があるかを調べます。

反復性耳下腺炎の治療方法は?

ほとんどの場合は特に治療を行わなくても数日で自然に症状が回復します。特に痛みがひどい場合や細菌の感染が認められる場合は痛み止めや抗菌薬を使用することで治療を行います。

反復性耳下腺炎の自宅でのケア方法は?

耳下腺炎の痛みがひどい場合は、冷たいタオルを腫れた部分に当てて冷やしましょう。

腫れが痛むときは、無理に食べ物を食べる必要はありませんが、脱水症状を防ぐためにも常温の飲み物をこまめに摂取することが大切です。

反復性耳下腺炎の予防方法は?

原因が明確になっていないため、確実な予防法は未だ確立していませんが、細菌やウイルスの感染によって発症する可能性があるため、日頃から手洗い・うがいを徹底し、食事の後は口の中をきれいにすることで感染を予防しましょう。