インフルエンザの種類|A型とB型の特徴、症状や治療法の違い

インフルエンザとは?

インフルエンザとは、インフルエンザウイルスの感染によって起こる病気です。毎年12月~翌3月にかけて流行し、38度以上の急な発熱と共に、頭痛や関節痛、倦怠感などの症状が出ます。さらに、のどの痛みや鼻水、咳といった症状が続きます。

通常は1週間ほどで治りますが、子供の場合は、熱性けいれんや中耳炎、肺炎、気管支喘息を併発したり、まれに神経症状を伴うインフルエンザ脳症に進行したりすることもあります。

インフルエンザの種類は?

インフルエンザウイルスには、主にA型・B型・C型の3種類があり、日本で毎年流行するのはA型とB型です。A型とB型の違いは、型(亜型)の種類の多さです。

A型

A型インフルエンザウイルスは144種類もの型に分けられます。感染した人や動物の体内でどんどん進化を続けるため、新たに新型のウイルスが現れるという特徴があります。

新型のウイルスは免疫を持っている人が少なく、ワクチンが有効でない可能性も高いため、世界的な流行を起こすことがあります。

B型

一方で、B型インフルエンザウイルスは2種類の型(山形型、ビクトリア型)に分けられ、その中でさらに細かい型に分かれます。A型に比べて変異しにくいという特徴があります。

インフルエンザの種類による症状の違いは?

インフルエンザA型とB型では、症状に大きな違いはありません。どちらも、38度以上の高熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛、関節痛などの症状が突然現れ、鼻水や咳、くしゃみといった症状も続きます。

また、下痢や嘔吐のような消化器系の症状がみられることもあり、それらもA型でもB型でも起こる可能性があります。

インフルエンザの種類による重症度の違いは?

重症度に関してもA型とB型で大きな違いはありません。ただし前述の通り、A型はB型より型の種類が圧倒的に多く、それら全ての型に対する抗体を持つことは難しいことや、新しい型が現れると急激な流行が起こりやすいことなどから、A型の方が流行しやすい傾向にあります。

流行の規模が大きいと症状が重症化しやすくなりますが、B型であっても重症化することはあります。

インフルエンザの種類別の治療法は?

インフルエンザの治療には、抗インフルエンザウイルス薬が使われます。基本的にほとんどの抗インフルエンザウイルス薬がA型とB型どちらにも使えるため、治療法に関してもA型とB型で違いはありません。ただし、シンメトレル(アマンタジン塩酸塩)という抗インフルエンザウイルス薬はA型にのみ有効で、B型には使えません。