マイコプラズマ肺炎の感染経路|感染経路の種類、予防法

マイコプラズマ肺炎とは?

マイコプラズマ肺炎とは、マイコプラズマ感染症の一つで、肺炎マイコプラズマという病原微生物に感染することで起こります。幼児から大人まで感染する可能性がありますが、特にかかりやすいのは6歳以上の子供といわれています。また、マイコプラズマ肺炎は季節性はなく、1年を通して発症します。

マイコプラズマ肺炎に感染すると、まれに脳炎や心筋炎などの病気を併発することもあるため、席が長く続くときは早めに病院を受診するようにしましょう。

マイコプラズマ肺炎の感染経路は?

マイコプラズマ肺炎の主な感染経路は、「飛沫感染」と「接触感染」です。保育園や幼稚園、小学校など集団で長い時間過ごす環境では、特に感染が広がりやすいといえます。

飛沫感染

感染者の咳やくしゃみの飛沫に肺炎マイコプラズマが潜んでいて、その飛沫を近くにいる人が口や鼻から吸い込んで感染します。

接触感染

感染者が咳やくしゃみをするときに口を手でおさえ、その手で電話や食器、ドアノブ、つり革といったものを触ることで肺炎マイコプラズマが付着します。後に、それらのものに触れた人が自分の口や鼻、目を手で触ることで粘膜から細菌が侵入し感染します。

マイコプラズマ肺炎に感染したあとの潜伏期間は?

肺炎マイコプラズマに感染してマイコプラズマ肺炎を発症するまでの潜伏期間は、2~3週間あります。他の感染症に比べて、潜伏期間が長いのが特徴です。症状が出ている間が感染力のピークですが、潜伏期間中もまわりに感染させる可能性があります。

マイコプラズマ肺炎に飛沫や接触の経路で感染したときの症状

マイコプラズマ肺炎の初期症状は、発熱や頭痛、全身の怠さなどです。初期症状が見られてから3〜5日経つと乾いた咳が出はじめ、しばらくすると痰が絡んだ咳に変わります。咳は熱が下がった後も3〜4週間ほどと長く続きます。

また、以下のような症状が見られることもあります。

● 鼻水やくしゃみ、耳の痛みなどの症状
● 嘔吐、下痢、腹痛などの消化器症状
● 発疹などの皮膚症状

マイコプラズマ肺炎の感染経路別の予防法は?

マイコプラズマ肺炎を予防するためにまず大切なのは、手洗いとうがいを徹底することがです。

特に接触感染は、手に細菌が付着した状態で口や目を触ることで感染するため、手洗いがとても重要となります。飛沫感染を予防するためには、外出時はマスクを着用して、人混みを避けましょう。

家族が感染したときは室内でもマスクを着用し、寝室を別にする、タオルや食器を共有しないなど、感染患者との接触をなるべく控えるようにしましょう。

マイコプラズマ肺炎の治療方法は?

マイコプラズマ肺炎を治療するには、マクロライド系(エリスロマイシン、クラリスロマイシンなど)の抗生物質が効果的です。しかし、マクロライド系の薬が効かない時にはテトラサイクリン系やニューキノロン系の抗菌薬を使用することもあります。