アデノウイルスの検査|検査を受けるタイミングや検査方法

アデノウイルスとは?


アデノウイルスは風邪を引き起こす主要なウイルスで、乾燥に対しても1週間程度感染力を保つほど感染力は強く、感染者の便や飛沫にウイルスが含まれるのでしばしば感染者が急激に増えます。

1年を通して感染する可能性が高い病気ですが、ウイルスの血清型の数が51種類ととても多く、血清型によって以下のような症状が現れます。
● 肺や気管支に炎症が生じる
● 喉や結膜に炎症が生じる
● 腹痛や下痢、嘔吐
● 排尿時に痛みが生じる

アデノウイルスの検査を受ける必要はある?

アデノウイルスは伝染性が強いウイルスであるため、早期に検査を行うことで感染の拡大を予防できます。疑わしい場合は一度医師に相談しましょう。

アデノウイルスの検査を受けるタイミングは?

秋から春にかけて咳や高熱が出る場合や、夏に喉や結膜に炎症が見られる場合など、疑わしい症状が見られる場合は一度病院を受診しましょう。医師の判断で検査が行われます。

アデノウイルスの検査方法は?

アデノウイルスに感染しているかどうかは、感染者の扁桃腺の粘液や便を使用して迅速診断キットで検査を行います。

検査の精度が60〜80%と完璧ではありませんが、10〜15分程度と短時間で結果が出るため、病院で一般的に行われる方法です。

一般的には検査を受けるためには病院へ行く必要がありますが、往診を利用して自宅で検査を受けることも可能です。

アデノウイルスの検査費用は?

アデノウイルスの検査を受ける場合は基本的に実費負担ですが、咽頭・眼の拭い液を使用した検査の場合は健康保険が適用されます。

保険が適用されない場合の費用は2,000〜5,000円程度、保険が適用される場合は数百〜2,000円程度でアデノウイルスの検査を受けることできます。

アデノウイルスのホームケアは?

アデノウイルスの特効薬はなく、対症療法で自然に症状が治まるのを待ちます。

水分補給を行う

発熱や嘔吐・下痢が見られる場合は体から水分が失いやすい状況なため、脱水症状を予防するためにもこまめに水分を補給しましょう。

飲み物は可能であれば、塩分と水分を補給することができる経口補水液を常温で飲むと良いでしょう。

安静にする

発熱などが見られる場合は体力の消耗を防ぐため、できるだけ静かな場所で安静にするようにします。

吐き気を催しそうな場合は、クッションや布団にもたれかかり安静にすると良いでしょう。

体をきれいにする

発熱してかいた汗をそのままにしておくと体温の調節が難しいため、子供の場合はこまめにタオルなどで体を拭いてあげると良いでしょう。

嘔吐や下痢を繰り返すと口の中が乾燥しやすく、炎症を起こしやすい状況なので食事の後は口内もきれいにしましょう。

アデノウイルスの感染経路は?

アデノウイルス感染者の飛沫や便の粒子が口に入ることで感染する経口感染がメインです。

アデノウイルス感染力がとても強く、しばしば保育園や幼稚園等の集団生活を行う場所やプールなどで感染が広がる事があります。

アデノウイルスの予防法は?

手洗いうがいを行う

感染者の飛沫や便の粒子による経口感染を防ぐためにも、こまめに手洗いうがいを行うことが効果的です。

糞便は正しく処理する


感染者の便を処理する際には、手袋やマスクを装着して直接便を触らないように気をつけて処理しましょう。特に部屋や便座を消毒する場合は0.1%の濃度に希釈した次亜塩素酸の消毒液を使って拭くようにしてください。

また家族内で感染者が出た場合は、感染を広げないためにもタオルの共有を控えて、症状が治まるまではマスクをすることで家族に感染を広げないことが大切です。