風疹とは|原因や症状、感染経路、検査、治療法

風疹とは?

風疹とは春から夏の季節にかけて流行することが多く、風疹ウイルスに感染することによって発症する感染症です。

症状としては発熱やリンパ節の腫れ、関節痛などはしかに似た症状が見られますが、3日程度で症状が落ち着くため、「三日はしか」とも呼ばれます。感染した約4分の1の患者には症状が見られないといわれています。

一度風疹ウイルスに感染すると体内に抗体ができるため、再度感染する可能性は低い病気です。

風疹の感染経路は?

風疹ウイルスに感染した感染者の、くしゃみや鼻水などの風疹ウイルスを含んだ飛沫を直接吸い込む飛沫感染や、風疹ウイルスが付着した手で鼻や口を触れることによる接触感染で感染が広がります。

風疹で現れる症状は?

軽い発熱や咳、全身に出る赤く小さな発疹、発疹が出る前の耳や首の後ろのリンパ節の腫れが特徴です。発疹のかゆみはほとんどなく、はしかのように発疹が大きくなることもありません。

大人で発症した場合は、子供の症状と比べて重症化しやすい傾向があるため、高熱や発疹・関節痛が長引く場合は一度病院を受診しましょう。

妊娠18週以下の妊婦さんに感染した場合、胎児にも感染して、「先天性風疹症候群」という病気にかかり、以下の症状が発症する可能性があります。

● 先天性心疾患
● 白内障、緑内障、網膜症などの視覚障害
● 難聴などの聴覚障害

妊婦さんに風疹の症状が見られる場合は、一度かかりつけの産婦人科に相談するようにしましょう。

風疹の検査方法は?

風疹に似た症状の病気は複数あるので、症状のみからの診断するのは難しく、風疹の確定診断を行うためには、血清診断、赤血球凝集反応、酵素抗体法が行われます。

妊婦さんが麻疹に感染した場合は、羊水や絨毛に含まれる胎児由来の細胞を調べることで胎児も感染しているかを調べることが可能なので、不安な場合は一度医師に相談してください。

風疹の治療方法は?

風疹ウイルスに有効な抗ウイルス剤はないため、基本的には発熱や喉の痛みを緩和させる対症療法を行い症状が回復するのを待ちます。

万が一胎児に先天性風疹症候群の疑いがみられたとしても妊娠中にできる治療法はなく、赤ちゃんが生まれた後に心臓の奇形や難聴に対する治療を行います。

風疹の予防方法は?

麻疹・風疹ワクチン(MRワクチン)の接種により風疹の予防は可能です。一度抗体ができると感染する可能性はかなり低くなるため、現在は1歳の時と小学校に入学する前年度の2回ワクチンを接種することが決められています。

予防接種以外にも手洗い・うがいを徹底することでウイルスの感染を予防することが大切です。外出時はマスクをすることで感染予防につながります。