乳児湿疹が全身に広がっている|病院へ行く目安、原因、対処法

乳児湿疹が全身に広がっているときの病院へ行く目安は?

しばらく様子を見る

強いかゆみがなく湿疹の広がりが部分的で、とくにほかに症状が出ていない場合は、しばらく様子を見ます。かゆみが出ているようなら、冷やしたタオルなどで患部を冷やしてあげましょう。

診療時間内に病院へ行く

以下のような症状が出ていたら、診療時間内に病院を受診しましょう。

● 湿疹が急激に広がった
● 湿疹の状態が悪化している
● かゆみが強くなり、湿疹をかいてしまう
● 発熱、頬や舌の赤み、水ぶくれなどがある

すぐに病院へ行く

以下のような症状があるときは、すぐに病院を受診しましょう。夜間や休日であれば、救急病院や往診を利用するとよいでしょう。

● 我慢できないかゆみを伴う湿疹が、全身に広がっている
● 元気がなく、ぐったりしている
● 呼吸が荒く、苦しそう
● 腹痛や嘔吐もある
● 血便が出ている

乳児湿疹とは?

乳児湿疹は、新生児期〜乳児期にかけて現れる湿疹のことで、生後6ヶ月頃までの湿疹は原因の特定が難しいいため、肌トラブルを総称して「乳児湿疹」と呼んでいます。

乳児湿疹の代表的な症状は赤いブツブツですが、それ以外にもカサカサしているものやジュクジュクしているもの、ベタベタしているものなど様々な種類がいくつかあり、全身の様々な箇所に現れます。

乳児湿疹が全身に広がっているときに考えられる原因は?

乳児湿疹が全身に広がっている時は、入浴時に皮膚をこすりすぎたり、入浴後の保湿が不十分だったりする事が多いです。

しかし、湿疹が急に全身に広がった時は時は感染症が原因である可能性があるため、一度病院を受診するようにしましょう。

正しい入浴&保湿法

● 必ず石けんやボディーソープを泡立て、皮膚をやさしく洗う
● 入浴後は、タオルやガーゼを皮膚に軽く押し当てるようにしてやさしく水分を吸収
●しっかり水気を取ってから、ベビーオイルやワセリンなどの保湿剤を全身にむらなく塗るとよいでしょう。

乳児湿疹が全身に広がっているときに考えられる病気

入浴・保湿ケアを毎日ちゃんとしているにもかかわらず、湿疹が広がっている場合は、以下のような疾患の可能性もあります。症状が悪化する前に、なるべく早めに病院を受診しましょう。

とびひ

ブドウ球菌や溶血性連鎖球菌に感染すると感染で水疱や湿疹が発症します。とびひは感染力が非常に強く、湿疹を引っ掻いた手で触った箇所に湿疹が広がります。

蕁麻疹

食物や虫刺されなどが原因でヒスタミンが分泌されると発疹が全身に現れます。24時間以内に治まることがほとんどですが、アレルギー反応が強いと呼吸困難を引き起こす可能性もあり、長期間繰り返すこともあるので注意が必要です。

アトピー性皮膚炎

食べ物に起因する食物アレルゲンやハウスダストやダニなどの環境アレルゲンが体内に入ったときに、過剰な免疫反応が生じることで発症します。手足の関節や耳たぶなど、皮膚の柔らかい部分に湿疹が現れ、肌の強い乾燥とかゆみを伴うのが特徴です。

水痘(みずぼうそう)

水痘・帯状疱疹ウイルスによる感染症で、軽い発熱や頭痛とともに全身に湿疹が生じます。湿疹は1週間程度でかさぶたになるまでは、感染力があるため湿疹は潰さないように注意しましょう。