アデノウイルスの感染経路は?|原因や症状、病院へ行く目安

アデノウイルス感染症とは?

アデノウイルスは発熱や咽頭炎、結膜炎などを引き起こすウイルスです。アデノウイルスはウイルスの血清型の数がとても多く、感染した型によって喉の痛みや結膜炎など症状が異なることが特徴です。感染力が強く、感染すると乳児や高齢者は重症化しやすいので注意が必要です。

アデノウイルスの感染経路は?

アデノウイルスの感染経路は大きく分けて2つの感染経路があります。

飛沫感染

感染者の咳やくしゃみを近くの人が吸い込むことで感染します。飛沫中のウイルスが付着したドアノブやスイッチ、手すりなどを触った手で口に触れることで間接的に感染することもあります。

糞口感染

トイレのあとに手指の消毒が不十分な場合に感染するのが糞口感染で、特に小さな子供では排便後に微量の便が付着していることがよくあるため、保育園や幼稚園、小学校などでしばしば感染が広がる原因となっています。

アデノウイルスに感染した時の症状は?

アデノウイルスは感染するウイルスの型によって発症する病気と症状が異なります。

扁桃炎

アデノウイルスが扁桃腺に感染すると、発熱が3〜4日続いたり、扁桃腺が腫れて表面に白い膿が出たりします。

プール熱

アデノウイルス3型がおもな原因で発症します。数日続く高熱や喉の痛み、結膜炎などの症状が現れます。

はやり目(流行性角結膜炎)

目の充血や目やに、目の中がゴロゴロする違和感などが症状が現れます。アデノウイルス8型や19型、37型などが原因です。

胃腸炎

おもに31型や40型、41型のアデノウイルスに感染して発症することが多く、発熱や腹痛、嘔吐、下痢といった症状が現れます。

肺炎

7型のアデノウイルスに感染して発症します。高熱や激しい咳などを引き起こします。

出血性膀胱炎

膀胱の粘膜から出血し、炎症を起こします。血用や頻尿、排尿時の痛みが見られるのが特徴です。

アデノウイルスに感染したときの病院へ行く目安は?

しばらく様子を見る

子どもに嘔吐や下痢の症状が出ても、元気があって水分補給ができていれば、慌てずに様子を見て、診療時間中に病院を受診しましょう。

すぐに病院へ行く

以下のような症状が見られる場合は、すぐに病院を受診しましょう。夜間や休日であれば、救急病院への受診や往診を利用するとよいでしょう。

● ぐったりしてる
● 下痢や嘔吐がひどく、歯ぐきが乾燥するなど脱水症状が見られる。
● 呼吸が苦しそうで顔色も悪い
● 咳がひどくて眠れない

アデノウイルスの予防方法は

アデノウイルスは潜伏期間が約5〜7日と長いため、感染に気づかないうちに周囲にうつしてしまう危険があります。アデノウイルスが保育園や学校で流行っている時には、特にお外から帰った時には手洗いうがいを行うようにしてください。