子供がアデノウイルスに感染したら保育園はいつから登園できる?|原因や症状、登園の目安と気をつけること

保育園や幼稚園の登園はいつからできる?

アデノウイルス感染症で多いのは、プール熱と言われる咽頭結膜炎や流行性角結膜炎です。これらの病気は学校保健安全法により登園・登校の禁止期間が設けられており、基本的には発熱や喉の痛み、目の充血などすべての症状が治まったあと2日経ってから出席できるようになります。発症してからだいたい5〜7日間は登園できないと考えてよいでしょう。

登園許可証を発行してもらう

判断が難しい場合は、アデノウイルス感染症の確定診断をしてもらった病院で医師の診察を受け、登園許可証を発行してもらいましょう。

保育園への報告も忘れずに

アデノウイルスは、症状が治まったあとも咽頭から約2週間、便からは1か月ほどウイルスが排出されるため、集団感染を避けるためにも、アデノウイルス感染症の診断を受けたら、必ず保育園・幼稚園に報告しましょう。

登園再開で気をつけること

登園を再開したあとも、咳やくしゃみ、唾からウイルスは排出されています。ほかの園児への感染を防ぐため、必ずマスクを着用させます。トイレのあとはもちろんのこと、こまめな手洗いやうがいを行うことも大切です。

また、症状のぶり返しを防ぐため、しばらくは激しい運動は控えさせましょう。

アデノウイルス感染症とは?

アデノウイルスは発熱や咽頭炎、結膜炎などを引き起こすウイルスで、ウイルスの血清型の数がとても多く、感染した型によって喉の痛みや結膜炎など症状が異なることが特徴です。

アデノウイルスの感染経路は?

感染者の咳やくしゃみからうつる飛沫感染と、トイレのあとや排便の処理後、手指の消毒が不十分な場合に、手に付いた糞便に潜むウイルスが体内に入ることによって感染する糞口感染があります。保育園や幼稚園、小学校などで集団感染が発生することもあります。

アデノウイルスは潜伏期間が約5〜7日と長いため、感染に気づかずに周囲にうつしてしまう危険があります。学校や勤務先から持ち帰って家族にうつすことがないよう、普段から手洗い、うがいなどを行うようにしましょう。

アデノウイルスに感染したときの主な症状は?

アデノウイルスのどの血清型に感染するかによって、症状の現れかたが異なります。一度治癒してもほかの型に感染することがあり、何度でも感染を繰り返してさまざまな症状が出ます。

咳、喉の痛み、高熱

アデノウイルスが呼吸器に感染すると、鼻水や咳、喉の痛み、発熱が見られ、悪化すると肺炎や気管支炎を起こすこともあります。喉頭結膜熱にかかっている場合は、1日に40度近い高熱と38度前後の微熱を4〜5日間にわたって繰り返すことがあります。

目の充血

目の充血が見られるのは咽頭結膜炎や流行性角結膜炎で、両目もしくは片目が充血し、目やにが出ます。流行性角結膜炎の場合は、光に敏感になる、視力が落ちるといった症状が出る「点状表層角膜炎」も併発する場合が多いですが、自然に治癒します。

腹痛、嘔吐、下痢

アデノウイルスの感染により胃腸の不調が発症。発熱が伴うこともあります。

排尿時の痛み

おしっこをするときに真っ赤な血尿とともに痛みがありますが、数日で治まることがほとんどです。