子供の咳が続いているときの対処法は?原因や病院へ行く目安は?

子供の咳ですぐに病院へ行く目安は?

しばらく様子を見る

咳が出続けている時間が数時間程度で、他の症状に目立った症状がない場合は、しばらく様子を見ます。

発熱をともなっていても高熱でなく普段と同じくらい食欲があれば、通常の診療時間を待って受診すると良いでしょう。

咳が1週間以上長引く咳は治療が必要な場合が多いので、一度病院を受診してください。

病院へ行く

以下のような場合はすぐに病院を受診してください。夜間や休日は救急病院や往診サービスを利用しましょう。
● 咳が1週間以上続いている
● 「ヒューヒュー」「ゼーゼー」といった呼吸の音がする
● 咳が激しく、睡眠や食事に支障が出ている
● 38.5度以上の発熱がみられる
● 水分補給ができておらず、口の中が乾いている
● 元気がなく、ぐったりしている
● 顔色が悪く、呼吸が苦しそう

生後3ヶ月未満の赤ちゃんが38度以上の発熱をしている場合は、すぐに病院を受診してください。また、自己判断で解熱剤を使うのはやめましょう。

子供の咳の種類は?

子供の咳にはいくつかの種類があり、それぞれ音が異なります。どんな音の咳が出ているか観察することで、すぐに病院へ行くべきか判断しやすくなります。

● 乾いた咳:「コンコン」
● オットセイの声や犬の吠え声のような咳:「ケンケン」
● 痰が絡んでいる咳:「ゲホゲホ」
● 喘鳴:「ヒューヒュー」「ゼーゼー」

診察時には、どんな音の咳が出ていたかを医師に伝えると診断がしやすくなります。前述の通り、「ヒューヒュー」「ゼーゼー」といった音がするときは、すぐに受診してください。

子供の咳が続いているときの対処法

咳の症状を少しでも和らげるために、下記のような対処法でケアをしましょう。

喉が潤った状態を維持する

喉が乾燥した状態が続くと咳が悪化する恐れがあるので、部屋の湿度を40〜60%程度に維持するといいでしょう。また、マスクをしたり、水分補給をこまめに行ったりすることで喉の乾燥を防ぐことができます。

咳の原因物質を侵入させない

ウイルスやアレルギー物質が喉に侵入して咳が悪化することがあります。部屋を掃除したり、空気をこまめに換気したりして、原因物質が喉へ侵入するのを防ぎましょう。

子供の咳が続いているときの原因は?

子供の咳の原因には、乾燥やアレルギー物質の侵入もありますが、病気が原因で咳が続くこともあります。咳が続いているときには、次に紹介するような病気が原因の可能性もあります。咳は気管に入ったほこりやウイルスなどの異物を体の外に出す役割があるため、原因にあった対処や治療をしましょう。

インフルエンザ

冬に流行する感染症で、感染すると38度以上の熱とともに頭痛、倦怠感、関節痛といった全身症状が現れます。そのあと1〜3日して喉の痛みや腫れが起こり、咳やくしゃみ、鼻水といった症状も出ます。

発症から10日前後で症状が落ち着くため、そのタイミングで喉の痛みや腫れ、咳も治ることがほとんどです。

肺炎

主に細菌やウイルスが原因となって、喉から気管支、肺胞までが炎症を起こしている状態です。

肺には酸素を取り入れる役割がありますが、肺炎になると酸素をうまく取り入れることができず、痰を含む咳とともに呼吸困難な状態になる可能性があります。また、高熱の症状も現れます。

呼吸数が大幅に増えたり、全身を使って大きな呼吸を行っている様子が見られた場合は呼吸困難になっている可能性があるので、すぐに病院を受診してください。

気管支炎

気管支にウイルスや細菌が侵入して、炎症が起きた状態です。気管支は気管と肺をつなぐ管状の構造をしていますが、炎症が生じることで空気が通りにくくなるため、痰を伴う咳とともに呼吸困難になる場合があります。

初期は「コンコン」という乾いた咳ですが、症状がひどくなると「ゴホゴホ」と痰を伴う咳に変わっていきます。また、「ヒューヒュー」「ゼーゼー」といった苦しそうな呼吸をすることもあります。

百日咳

百日咳菌に感染することによって起こる感染症で、激しい咳が出るのが特徴です。はじめは軽い咳や鼻水等から始まりますが、次第に繰り返す咳と「ヒュー」という呼吸音が鳴るようになります。

近年は4種混合ワクチンにより発生件数は減っていますが、百日咳の場合は約3ヶ月程度も咳が続くので注意が必要です。

クループ症候群

ウイルス感染やアレルギー的な原因によって喉や声帯の周辺が炎症を起こす疾患の総称です。生後6ヶ月頃の赤ちゃんから3歳頃の子供に多く見られる疾患で、秋と冬に発症しやすくなります。

声がかすれていくとともに「ケンケン」「ケーンケーン」という咳が出たり、息を吸い込む時に「ヒーヒー」と音が鳴ることがあります。オットセイの鳴き声に似たような咳と表いわれることもあります。

子供の咳を予防するには?

子供の咳を予防するには、ほこりや花粉などの異物やウイルスや細菌が喉へ侵入することを防ぐことが大切です。日頃から下記のようなことに気をつけましょう。

●部屋の湿度をできるだけ一定に保つ
●ホコリが出ないようにこまめに掃除をする
●手洗い・うがいを徹底する