B型肝炎とは|原因や症状、感染経路、検査、治療法

B型肝炎とは?

B型肝炎ウイルスに感染することで肝臓が炎症を起こす病気です。

B型肝炎ウイルスに感染すると1歳未満で90%、1〜4歳で20〜50%、5歳以降だと1%以下の割合で、B型肝炎ウイルスが持続的に肝臓内に存在します。このうちの10〜15%が慢性肝炎、さらにその10〜50%が肝硬変や肝臓がんへと進展するといわれています。

B型肝炎の感染経路は?

主に輸血や注射器の使い回し、妊娠中の母親から子供に対する血液感染や、性交渉などが原因で感染が広がります。

B型肝炎で現れる症状は?

B型肝炎は「急性肝炎」と「慢性肝炎」で症状が異なります。

急性肝炎

成人後に感染した場合は急性肝炎になりやすく、倦怠感や食欲不振、嘔吐、茶色い尿などの症状が現れますが一般的に数週間で症状が治まります。

もし激しい症状が見られるときは、肝不全を引き起こす可能性があるため、すぐに病院を受診しましょう。

慢性肝炎

3歳未満の赤ちゃんが感染した場合に多く見られ、ウイルスが持続的に肝臓に感染し、数年〜数十年後に慢性的な肝機能障害を引き起こします。

症状は疲れやすい、食欲があまりないという程度です。

B型肝炎の検査方法は?

まず血液検査を行い、AST、ALTという項目が高くなっていないかを確認します。異常値がみられる場合は、血液中にB型肝炎ウイルスの抗原や抗体がないか調べるための検査を行います。

B型肝炎の治療方法は?

急性肝炎

嘔吐などの症状を抑える対症療法を行いウイルスが体外に排出されるのを待ちます。症状が重い場合は血液透析などを行います。

慢性肝炎

自然に体外にウイルスが排出されることはないため、抗ウイルスなどを使用して体内のウイルスの増殖を防ぎます。慢性肝炎の場合は完全にウイルスを体内から消すことはできないため、B型肝炎の感染を予防することが大切です。

B型肝炎の自宅でのケア方法

あまり食欲がない場合は無理に食べる必要はありませんが、食欲がでてきたらゼリーやお粥などの食べやすいものから食べ始めると良いでしょう。

また脱水症状を防ぐためにも、水分補給は塩分と水分を同時に接種することができる経口補水液などをこまめに飲むようにしてください。

B型肝炎の予防方法は?

B型肝炎に対するワクチンがあるため、予防接種を行うことで感染を予防することができます。B型肝炎は定期接種に定められており、生後2ヶ月〜1歳までの間に3回、無料で受けることができます。