高アンモニア血症とは|原因や症状、検査、治療法

高アンモニア血症とは?

高アンモニア血症とは、体内で生成されたアンモニアを上手く分解することができず、血液中にアンモニアが蓄積されてしまう病気です。

子供から大人まで年齢に限らず発症する可能性があり、アンモニアは人体にとって有害な物質なので、血液中のアンモニア濃度が高まると意識障害等を引き起こします。

高アンモニア血症の原因は?

次の原因があると言われています。

尿素サイクルの異常

主に先天性の異常や肝臓の病気が原因で、タンパク質を分解する際に発生したアンモニアを体に無害な尿素に分解する機能である尿素サイクルが正常に機能せず体内にアンモニアが蓄積していきます。

尿路感染症

尿路に感染した細菌(ウレアーゼ産生菌)が生成したアンモニアが膀胱から吸収されることで体内のアンモニアが増えていきます。

便秘

便秘が続くと、腸内細菌が産生するアンモニアの量が増加し、産生されたアンモニアを体内に吸収されて体内のアンモニア量が増えていきます。

タンパク質の過剰摂取

尿素サイクルに異常がある人がタンパク質を過剰に摂取すると、アンモニアを尿素へ十分に変化させることができずに体内のアンモニア量が増えていきます。

薬の副作用

抗てんかん薬として使用されるパルプロ酸の副作用として高アンモニア血症が生じることがあります。

高アンモニア血症で現れる症状は?

吐き気や嘔吐の他に、呼吸困難などの呼吸障害や、呼びかけても反応しないなどの意識障害、けいれんなどの異常行動が見られることもあります。

高アンモニア血症の検査方法は?

血液検査により血液中のアンモニアの数値や血糖値を調べた後、遺伝子解析などの特異的な検査により確定診断を行います。

高アンモニア血症の治療方法

主に薬を服用することにより高アンモニア血症の治療を行います。その上で、肝臓に負担がかからないようにタンパク質の摂取量を制限し、アンモニアを体外に排出するために人工透析を行うこともあります。

また肝臓の病気が原因で高アンモニア血症になっている場合は、肝臓を移植することによる治療法もあります。

高アンモニア血症の予防方法は?

尿路感染症による高アンモニア血症の場合は体をきれいにして、細菌が感染しないように予防することが可能です。しかし、それ以外の先天的な病気が原因の場合は、予防することがなかなか難しいため、早期に発見できるかが大切になります。

1年に一度は健康診断を受けて、少しでも気になる症状が出ていれば一度病院を受診するようにしましょう。

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